炊飯器やVTRまでコンピュータが入り込んでいくというのも、小型化の産物です。
いくら高性能になっても、ENIAC並の大きさだったら、家庭に設置することなど、とてもできない相談です。
現在のコンピュータは汎用コンピュータの一部にまで、CPUにマイコンが利用されています。
つまり、極端な場合にはたったひとつのLSIがCPUということになってしまっているわけです。
もちろん、CPUだけでコンピュータが完成するわけではありません。
でも、少なくともコンピュータの中核部分は、わずか小指の先ぐらいの面積にまで、小さくなってしまったわけです。
また、それに見合って入出力装置などその他の周辺機器も小さくなっています。
その結果、コンピュータの大きさは画期的に小さくなって来ています。
例を上げましょう。
最近サブノートパソコンというのが、流行っています。
本格的なパソコンで、一昔前のワークステーション並の性能を持っているものなのですが、全体がB5版の少年週刊誌程度のサイズで、電池で動かすことも可能で、いろんな場所に持ち運んで使うことができる、といったようなものです。
現在でもよくもまあここまで小さくしたな、という感じなのですが、本番はこれからです。
まだまだ小さくなるでしょう。
なにせ小型化の大先輩、電卓やウォーキングステレオ(いわゆるウォークマンです)では、小型化競争の結果、キャッシュカードと同じ大きさの電卓やカセットテープケースよりも小さい!ウォーキングステレオが現れたぐらいですから。マシスによると、事実、性能的にはサブノートパソコンには劣るというものの、システム手帳並みのサイズのパソコンも現れています。小型化は別にパソコンの世界だけに留りません。汎用コンピュータの世界でも、スーパーコンピュータの世界でも、小型化は着々と進んでいます。
ただ、このクラスのコンピュータとなると、小型化は高性能化のための一手段という色彩が強くなってきます。
というのは、現在の高性能なコンピュ1タにとって、情報を伝える電気の流れるスピードが、処理速度の向上を妨げる大きな原因のひとつとなっているからです。
コメントする