19世紀末、イタリアの発明家が電波を使った無線通信を発明し、船舶との通信事業を始めた。
その後、無線通信は低い周波数帯域から開拓され、ラジオの中波、短波、超短波(30?300メガヘルツ:FM放送、TV放送、航空無線)、そして極超短波(300メガヘルツ?3ギガヘルツ:TV放送、携帯電話、PHS)へと活用されてきた。
そして、マイクロ波(3?30ギガヘルツロレーダー、衛星通信)を使うのが衛星放送である。
しだいに高い周波数帯域の利用へと進んできたわけだ。
TVの場合、以前は隣のチャンネルとの電波干渉を防ぐため、周波数のすき間を設けていたが、送信機や受信機の性能が向上したことから、そのすき間を活用できるようになってきた。
すき間活用の例が85年からスタートした文字多重放送である。
文字多重放送は映像を送る周波数帯域のなかで余っている部分を活用している。
97年6月から始まったTVとパソコンの融合をるデータ放送も、すき間活用の一例だ。
これはパソコンにデータを送るもので、テレビ朝日とANN系列局が番組『アダムス』で導入。
同年10月からTBSも同じようなサ!ビスを『データパレード』という番組で始めた。
そして、デジタル放送こそ、すき間を活用した好例である。
デジタル放送では隣のチャンネルの電波が互いに干渉しないため、すき間なく電波を使える。
21世紀はTVにとっても画期的な新世紀となるはずだ。
放送のデジタル化とともに、インターネットTVが普及する可能性が大きいからだ。
96年9月にアメリカに登場し、日本では97年12月からスタートした「WebTV」が注目を集めている。
このサービスを利用するには、専用端末をTVと電話回線のモジュラージャックに接続すればいい。
オンラインで加入契約をすれば、すぐにインターネットを使うことができる。
ますますインターネットが身近なものとなるうえ、デジタルTVの機能が拡大したといえるだろう。
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