デジタル化社会の浸透により、情報機器や記録媒体の価格、通信費用は大きく低減している。
一方、消費者が通信やメディアに支払うことのできる費用、さくことのできる時間には限界があり、メディア問におけるシェアの奪い合いが始まっている。
すでに、戦後初めて出版物の売り上げが低減し、テレビ放送の視聴時問もテレビゲームやインターネットに奪われつつある。
一方、供給者側においては、デジタル化やメディアの複合化により、大幅な合理化の可能性がある。
このため、今後、製造業や商業に続いてメディアや情報サービスの分野においても、価格競争もしくは媒体の再編が起こりうるかもしれない。
一方で、価値あるメディアに消費者が集中することも考えられる。
いずれのケースにしろ、現在のメディア産業の再編成を促す可能性がある。
紛媒体の垣根の破壊コンテンツのデジタル化は、フォーマットとメディアを分離し、媒体を選ばないようになったことで、それまで媒体に縛られていたコンテンツ販売を大きく変える可能性を開いた。
たとえば、これまで音楽はレコードやCDといった媒体として売られていたが、デジタル・フォーマットされた音楽ファイルは、ディスクに記録して販売するだけでなく、ネットワークで販売してユーザがダウンロードして利用することもでき、一つのファイルがさまざまな媒体で利用・販売できるようになった。
こうした動きは、近い将来、動画やリアルタイム放送にも拡大し、視聴権ビジネスなど、放送(メディア)事業者とコンテンツ供給事業者が分離することが予想される。
テレビジョンをはじめとして、これまでのメディアは、供給者側から消費者に一方通行に供給するものであった。
しかし、個人レベルでの端末の普及、ネットワーク技術の進展により、各消費者からの情報を得ることができ、双方向の情報交換が可能となった。
これは、単にオンデマンドが実現できるだけでなく、個人レベルでのユーザニーズと動向の把握が可能になった点で、これまでのマーケティングを大きく変えるものである。
こうした、メディア・ビッグバンは、単にメディア産業のみならず、社会生活や商業にも大きな影響を与えることであろう。
そうしたメディア・ビッグバンの中核をなすものとして、「インターネット」「ニューブロードキャスト」「モバイル・メディア」「ソリッド・メディア」があげられる。
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