動画付き衛星サイト時代となると、データベースの形も一変しなければならない。
というより、新たなデータベース作りのコンセプトが求められる。
従来のように、文字、数字の中からの検索ではなく、対象は、音声、静止画像、動画にまでも及ぶからだ。
しかもデータベースに蓄積する情報量は、従来と比べて飛躍的に巨大となる。
また、データベースからリアルタイムで必要な情報を得たいといった場合、動画などをリアルタイムで再現できる高速性が必要となる。
さらには、感性検索といった新しい検索の仕方も開発されなければならない。
「すがすがしい朝の海の風景」と指定するだけで、それに相当する画像を選び出すことができるというのが感性検索だ。
感性という新たな属性の導入は、今後の動画付き衛星サイト時代のキー.テクノロジーとなる可能性がある。
例えば、静止画像を探すだけなら、従来のリレーショナル・データベース(RDB)を拡張し、画像データを収納する光ディスク資源を付加することで達成することはできる。
ユーザーは、観光名所の屋島について、その所在地と写真を検索したいとする。
ユーザーがそのような要求を自然言語、つまり、普通に話す言葉でキーボードから入力すると、対話理解ソフトがその質問を分析し、リレーショナル・データベースを検索するための言語であるSQL言語を生成する。
それに従って、観光地データベースを検索すると、屋島は高松市にあり、その写真は、光ディスク装置の54321番目のブロックに収納されていることがわかる。
これを手掛かりに、光ディスク装置を検索、観光地写真データベースを調べ、ディスプレイ上に写真とともに所在地を表示する。
しかし、ひとたび時間軸をもつ画像となると、さまざまな問題が噴き出してくる。
特に、動画をリアルタイムにデータベースに取り込まなければならないといった場合、それは非常に厳しくなる。
10台以上のハード・ディスク装置を並列につないでディスク・アレイを作り、それに記録させていくという「RAID」(レダンダント・アレイ・オブ・インエクスペンシブ・ディスクス)といったコンセプトが打ち出されているのもこのためだ。
さらには、音声で検索してくれという要求もあるだろう。
例えぼ、誘拐犯人から電話がかかってきた。
電話の主の音声を録音した。
この音声と、データベースに入っている音声の中から同じものを探して出してくれ、といった形でのデータベースの検索である。
また、「ナビゲーション」の問題も大切だ。
これは「ブラウジング」とも呼ばれるが、巨大なデータベースの中に入って、目的の場所までたどりつく仕組みのことだ。
これも非常にしっかりしておかないと、さまざまな検索形態に所定の時間で対応できなくなってしまう。
場合によっては、いろいろ探していくうちにデータベースの中のどこにいるかわからず"迷い子"になってしまうという問題すら生ずる。
これは、しっかりした動画付き衛星サイト・データベース向けの「スキーマ」、つまり、データベースの構造を決める骨組みが必要ということである。
最近よく使われているハイパーメディアでは、このスキーマがない。
そこでユーザーは、オブジェクト間に張られているハイパーメディア・リンクと呼ぼれる"糸"をたよりに目的のオブジェクトにたどりつかねばならない。
まるでクモの巣の中を求めて走り回るようなものである。
それにハイパーメディアでは、新しいメディア・データを追加するのも大変だ。
例えば、新たに画像データを追加する場合、その画像データと既存のデータとの関係を片っ端から調べ、関係をもつものがあれば、その間に新たにハイパーメディア・リンクを張る、という作業を行わなければならない。
これは気が遠くなる話である。
動画付き衛星サイト・データベースについては、いまさまざまな試みがなされている。
そのいくつかの例を紹介することによって、動画付き衛星サイト・データベースの世界を垣間見ることできる。
まず名刺画像検索システム。
いまは、名刺上の文字を読む機械に名刺を挿入、文字を読み取ってデータベースに貯えるという方法がとられている。
ところがそうではなく、名刺をそのままイメージとして取り込んでしまう。
その検索は、手書きで探したい人の名前を入力すると、相当する名刺を検索、名刺をイメージで出力してくる。
こういったものも試験的に作られている。
電子技術総合研究所(電総研)では、「トレード・マーク」と呼ばれるデータベースを開発している。
そこに蓄積されているのは商標だとかロゴだ。
商標やロゴは、類似のものを使用すると、知的所有権上の問題を引きおこす。
そこで類似のものがあるかどうか検索しようというのがこのシステムだ。
そのためには、類似商標やロゴを探す新たなロジックを組み立てなけれぼならない。
このテクニックは、今後、動画付き衛星サイトで画像やデザインなどを扱う際に、類似性の検索という新たな検索法の発展に威力を発揮する。
この検索の仕方は、まず探りたい商標などを手書きで描く。
この手書きのスケッチで検索が始まる。
あるいは、何か例を出して、この例に似たものを探せという例示検索も可能である。
京都大学は、地図案内システムを開発した。
これは結構役立つものだ。
京都を訪れた旅人が、バスを利用して京都をみて歩くというのが主眼。
旅人は、出発点と目的地を入力する。
そうすると、目的地までに、何番のバスをどう乗り継いでいけばいいか、というバス路線が表示されるとともに、その経路の途中にある名所旧跡が映像で出力され、それに対する解説も行われる。
これなど、いますぐにでも使えるれっきとした動画付き衛星サイト・データベースだ。
シャープの研究チームは、やや長いのだが、意味ベクトルによる自己組織型百科事典データベースの連想検索技術を開発している。
これは、動画付き衛星サイト対応の百科事典データベースを、思い付いた言葉で連想検索することによって、目的とする情報や気づかなかった関連情報を得るというもの。
ワークステーションとDVD-ROMでするが、各種の動画付き衛星サイトDBへの拡張が可能という。
ネットワークや動画付き衛星サイトが進展する中で、情報洪水から真に必要な情報を引き出す方式であり、今後各種の情報機器の必須機能になることが期待されている。
その特徴は、キーワードに頼ることなく、人間の連想機能をもった検索が可能で、連想検索のための意味ベクトルを自動的に生成する。
要求された内容に近い順序に検索、表示することができ、言葉での画像検索も可能。
例えば、脚線美で有名な女優はPというとモンローの写真が出るといった旦ハ合いだ。
これからは、映像についてのユーザーの主観的な解釈が検索のカギとなる。
いわゆる感性検索だ。
ただこの問題は、ある人は爽やかと感じても、別な人はそうは思わない、という微妙な食い違いも存在しうる。
電総研がこの感性検索に挑戦して、「アート・ミュージアム」というデータベースを試作している。
これはフルカラーの風景画のデータベースだ。
このデータベースに対して、何か形容詞を提示すると、その形容詞に当てはまる絵を検索し、出力してくる。
マルチメディアについては、このようにさまざまな試みがすでに始められていデータベースでの一貫性の保持データベースでの一貫性とは、ある事項に関して、ひとつでも誤った情報が入ってはいけないということである。
すでに死亡している人の映像が、まだ生きている人の情報の中に入っていては困る。
これはただちに削除されなければならない。
しかし、この一貫性が保ちにくいデータベースの仕組みもある。
例えば先のハイパーメディアだ。
クモの巣のようなつながりの中で関連情報を探し、一貫性を保っていくというのは並大抵のことではない。
そこで注目されているのが、オブジェクト参照法によるデータベースの検索だ。
オブジェクト参照法では、核オブジェクト・べース中の目的のオブジェクトを消去すると、参照関係にある各メディアごとのオブジェクトを一度に削除できる。
一貫性の保持が極めて容易に行えるという特徴をもつ。
挿入や書き換えについても同じだ。
オブジェクト指向の動画付き衛星サイト・データベースとは、プログラミング言語で生成されたオブジェクトはプログラムの終了後もデータベース中に格納されており、必要な時には、別のプロ
グラムからアクセス可能になっているもの。
オブジェクト指向データベースでは、「IS-PART-OF」という参照関係をサポートすることができる。
すでにこのようなデータベースとして「オメガ」といったものが試作されている。
マイクロソフト社は、オーディオやビデオなど連続情報メディアを配信するための新しいソフトウェアを発表した。
このテクノロジーは、個人、企業、地域規模でのメディア・オン・デマンドの提供を可能にするもので、コンパック、インテルの二社が、この技術によるメディア・サーバーのデモンストレーションを行う最初のハードウェアメーカーとなる。
このソフトウェア製品は、広帯域交換網に欠かせない基幹部分を構成するもので、ユーザーからの要求に応じて、音声や映像による連続メディアを配信する際に生じる問題を解決するのが狙い。
ハードウェアに依存することなく、マイクロプロセッサーやATMなどをフル活用することができる。
何千ものメディアのファイルから、必要なものを数分の一秒でアクセスできるばかりでなく、一時停止、巻き戻し、早送りやユーザーが指定した位置へのジャンプといったレーザ・ディスクのような機能ももっている。
マイクロソフト社は「ビデオ・オン・デマンドは高性能マシンでのみ実現可能と考えているが、実際はソフトウェアの問題である。
適当なソフトウェアさえあれば、いろいろな面での実用化が可能になる。
例えば、個人およびワークグループ用としてはパーソナル・タイガー、中小規模の私設ネットワークにはコーポレイト・タイガー、サービスの対象地域が都市規模であれば、シティ・タイガーといった形で展開していくことができる」とコメントしている。
新技術は、ウインドウズNTアドバンスト・サーバーOSにもとついて設計されており、ハードウェアからの独立性に優れたオープンなシステムで、次のような利点をもっている。
まずスケーラビリティ。
扱う連続メディアの必要性に応じて、個人ユーザー、企業や学校、さらには何万人もの利用者がいる大規模な地域システムに至るまで、その規模に関係なく、低価格のコンピュータ構成装置を追加していくことで対応が可能。
また、不具合があった場合、サービスを中断することなくこれを自動的に修正し、再コンフィギュレーションする自己診断機能をもっている。
また、故障箇所を自動的に交換する「ホット・スペア」機能をもたせることもできる。
システムの全機能が回復すると、それを認識し、ダイナミック・ロード・バランシングやシステム全体に渡るデータ格納などシステム・リソースをもっとも有効に駆使することができる。
新ソフトは、テレビ配信会社、電話会社、公益事業、私設ネットワークなどでの利用が期待されているが、ビジネス用のアプリケーションとしては、テレコミューティング(在宅勤務)、映像によるメッセージ伝達、情報ナビゲーション、企業用動画付き衛星サイト・サーバー、プロダクション・スタジオ、ショッピングや電子取引ビジネスのモデル実験など多様な用途が考えられている。
消費者向けのアプリケーションとしては、ビデオ・オン・デマンドをはじめとして、ショッピング、対話型で検索できるテレビ・ガイドであるビデオナビゲーション、対話型で検索できるディレクトリなど用途は広い。
というより、新たなデータベース作りのコンセプトが求められる。
従来のように、文字、数字の中からの検索ではなく、対象は、音声、静止画像、動画にまでも及ぶからだ。
しかもデータベースに蓄積する情報量は、従来と比べて飛躍的に巨大となる。
また、データベースからリアルタイムで必要な情報を得たいといった場合、動画などをリアルタイムで再現できる高速性が必要となる。
さらには、感性検索といった新しい検索の仕方も開発されなければならない。
「すがすがしい朝の海の風景」と指定するだけで、それに相当する画像を選び出すことができるというのが感性検索だ。
感性という新たな属性の導入は、今後の動画付き衛星サイト時代のキー.テクノロジーとなる可能性がある。
例えば、静止画像を探すだけなら、従来のリレーショナル・データベース(RDB)を拡張し、画像データを収納する光ディスク資源を付加することで達成することはできる。
ユーザーは、観光名所の屋島について、その所在地と写真を検索したいとする。
ユーザーがそのような要求を自然言語、つまり、普通に話す言葉でキーボードから入力すると、対話理解ソフトがその質問を分析し、リレーショナル・データベースを検索するための言語であるSQL言語を生成する。
それに従って、観光地データベースを検索すると、屋島は高松市にあり、その写真は、光ディスク装置の54321番目のブロックに収納されていることがわかる。
これを手掛かりに、光ディスク装置を検索、観光地写真データベースを調べ、ディスプレイ上に写真とともに所在地を表示する。
しかし、ひとたび時間軸をもつ画像となると、さまざまな問題が噴き出してくる。
特に、動画をリアルタイムにデータベースに取り込まなければならないといった場合、それは非常に厳しくなる。
10台以上のハード・ディスク装置を並列につないでディスク・アレイを作り、それに記録させていくという「RAID」(レダンダント・アレイ・オブ・インエクスペンシブ・ディスクス)といったコンセプトが打ち出されているのもこのためだ。
さらには、音声で検索してくれという要求もあるだろう。
例えぼ、誘拐犯人から電話がかかってきた。
電話の主の音声を録音した。
この音声と、データベースに入っている音声の中から同じものを探して出してくれ、といった形でのデータベースの検索である。
また、「ナビゲーション」の問題も大切だ。
これは「ブラウジング」とも呼ばれるが、巨大なデータベースの中に入って、目的の場所までたどりつく仕組みのことだ。
これも非常にしっかりしておかないと、さまざまな検索形態に所定の時間で対応できなくなってしまう。
場合によっては、いろいろ探していくうちにデータベースの中のどこにいるかわからず"迷い子"になってしまうという問題すら生ずる。
これは、しっかりした動画付き衛星サイト・データベース向けの「スキーマ」、つまり、データベースの構造を決める骨組みが必要ということである。
最近よく使われているハイパーメディアでは、このスキーマがない。
そこでユーザーは、オブジェクト間に張られているハイパーメディア・リンクと呼ぼれる"糸"をたよりに目的のオブジェクトにたどりつかねばならない。
まるでクモの巣の中を求めて走り回るようなものである。
それにハイパーメディアでは、新しいメディア・データを追加するのも大変だ。
例えば、新たに画像データを追加する場合、その画像データと既存のデータとの関係を片っ端から調べ、関係をもつものがあれば、その間に新たにハイパーメディア・リンクを張る、という作業を行わなければならない。
これは気が遠くなる話である。
動画付き衛星サイト・データベースについては、いまさまざまな試みがなされている。
そのいくつかの例を紹介することによって、動画付き衛星サイト・データベースの世界を垣間見ることできる。
まず名刺画像検索システム。
いまは、名刺上の文字を読む機械に名刺を挿入、文字を読み取ってデータベースに貯えるという方法がとられている。
ところがそうではなく、名刺をそのままイメージとして取り込んでしまう。
その検索は、手書きで探したい人の名前を入力すると、相当する名刺を検索、名刺をイメージで出力してくる。
こういったものも試験的に作られている。
電子技術総合研究所(電総研)では、「トレード・マーク」と呼ばれるデータベースを開発している。
そこに蓄積されているのは商標だとかロゴだ。
商標やロゴは、類似のものを使用すると、知的所有権上の問題を引きおこす。
そこで類似のものがあるかどうか検索しようというのがこのシステムだ。
そのためには、類似商標やロゴを探す新たなロジックを組み立てなけれぼならない。
このテクニックは、今後、動画付き衛星サイトで画像やデザインなどを扱う際に、類似性の検索という新たな検索法の発展に威力を発揮する。
この検索の仕方は、まず探りたい商標などを手書きで描く。
この手書きのスケッチで検索が始まる。
あるいは、何か例を出して、この例に似たものを探せという例示検索も可能である。
京都大学は、地図案内システムを開発した。
これは結構役立つものだ。
京都を訪れた旅人が、バスを利用して京都をみて歩くというのが主眼。
旅人は、出発点と目的地を入力する。
そうすると、目的地までに、何番のバスをどう乗り継いでいけばいいか、というバス路線が表示されるとともに、その経路の途中にある名所旧跡が映像で出力され、それに対する解説も行われる。
これなど、いますぐにでも使えるれっきとした動画付き衛星サイト・データベースだ。
シャープの研究チームは、やや長いのだが、意味ベクトルによる自己組織型百科事典データベースの連想検索技術を開発している。
これは、動画付き衛星サイト対応の百科事典データベースを、思い付いた言葉で連想検索することによって、目的とする情報や気づかなかった関連情報を得るというもの。
ワークステーションとDVD-ROMでするが、各種の動画付き衛星サイトDBへの拡張が可能という。
ネットワークや動画付き衛星サイトが進展する中で、情報洪水から真に必要な情報を引き出す方式であり、今後各種の情報機器の必須機能になることが期待されている。
その特徴は、キーワードに頼ることなく、人間の連想機能をもった検索が可能で、連想検索のための意味ベクトルを自動的に生成する。
要求された内容に近い順序に検索、表示することができ、言葉での画像検索も可能。
例えば、脚線美で有名な女優はPというとモンローの写真が出るといった旦ハ合いだ。
これからは、映像についてのユーザーの主観的な解釈が検索のカギとなる。
いわゆる感性検索だ。
ただこの問題は、ある人は爽やかと感じても、別な人はそうは思わない、という微妙な食い違いも存在しうる。
電総研がこの感性検索に挑戦して、「アート・ミュージアム」というデータベースを試作している。
これはフルカラーの風景画のデータベースだ。
このデータベースに対して、何か形容詞を提示すると、その形容詞に当てはまる絵を検索し、出力してくる。
マルチメディアについては、このようにさまざまな試みがすでに始められていデータベースでの一貫性の保持データベースでの一貫性とは、ある事項に関して、ひとつでも誤った情報が入ってはいけないということである。
すでに死亡している人の映像が、まだ生きている人の情報の中に入っていては困る。
これはただちに削除されなければならない。
しかし、この一貫性が保ちにくいデータベースの仕組みもある。
例えば先のハイパーメディアだ。
クモの巣のようなつながりの中で関連情報を探し、一貫性を保っていくというのは並大抵のことではない。
そこで注目されているのが、オブジェクト参照法によるデータベースの検索だ。
オブジェクト参照法では、核オブジェクト・べース中の目的のオブジェクトを消去すると、参照関係にある各メディアごとのオブジェクトを一度に削除できる。
一貫性の保持が極めて容易に行えるという特徴をもつ。
挿入や書き換えについても同じだ。
オブジェクト指向の動画付き衛星サイト・データベースとは、プログラミング言語で生成されたオブジェクトはプログラムの終了後もデータベース中に格納されており、必要な時には、別のプロ
グラムからアクセス可能になっているもの。
オブジェクト指向データベースでは、「IS-PART-OF」という参照関係をサポートすることができる。
すでにこのようなデータベースとして「オメガ」といったものが試作されている。
マイクロソフト社は、オーディオやビデオなど連続情報メディアを配信するための新しいソフトウェアを発表した。
このテクノロジーは、個人、企業、地域規模でのメディア・オン・デマンドの提供を可能にするもので、コンパック、インテルの二社が、この技術によるメディア・サーバーのデモンストレーションを行う最初のハードウェアメーカーとなる。
このソフトウェア製品は、広帯域交換網に欠かせない基幹部分を構成するもので、ユーザーからの要求に応じて、音声や映像による連続メディアを配信する際に生じる問題を解決するのが狙い。
ハードウェアに依存することなく、マイクロプロセッサーやATMなどをフル活用することができる。
何千ものメディアのファイルから、必要なものを数分の一秒でアクセスできるばかりでなく、一時停止、巻き戻し、早送りやユーザーが指定した位置へのジャンプといったレーザ・ディスクのような機能ももっている。
マイクロソフト社は「ビデオ・オン・デマンドは高性能マシンでのみ実現可能と考えているが、実際はソフトウェアの問題である。
適当なソフトウェアさえあれば、いろいろな面での実用化が可能になる。
例えば、個人およびワークグループ用としてはパーソナル・タイガー、中小規模の私設ネットワークにはコーポレイト・タイガー、サービスの対象地域が都市規模であれば、シティ・タイガーといった形で展開していくことができる」とコメントしている。
新技術は、ウインドウズNTアドバンスト・サーバーOSにもとついて設計されており、ハードウェアからの独立性に優れたオープンなシステムで、次のような利点をもっている。
まずスケーラビリティ。
扱う連続メディアの必要性に応じて、個人ユーザー、企業や学校、さらには何万人もの利用者がいる大規模な地域システムに至るまで、その規模に関係なく、低価格のコンピュータ構成装置を追加していくことで対応が可能。
また、不具合があった場合、サービスを中断することなくこれを自動的に修正し、再コンフィギュレーションする自己診断機能をもっている。
また、故障箇所を自動的に交換する「ホット・スペア」機能をもたせることもできる。
システムの全機能が回復すると、それを認識し、ダイナミック・ロード・バランシングやシステム全体に渡るデータ格納などシステム・リソースをもっとも有効に駆使することができる。
新ソフトは、テレビ配信会社、電話会社、公益事業、私設ネットワークなどでの利用が期待されているが、ビジネス用のアプリケーションとしては、テレコミューティング(在宅勤務)、映像によるメッセージ伝達、情報ナビゲーション、企業用動画付き衛星サイト・サーバー、プロダクション・スタジオ、ショッピングや電子取引ビジネスのモデル実験など多様な用途が考えられている。
消費者向けのアプリケーションとしては、ビデオ・オン・デマンドをはじめとして、ショッピング、対話型で検索できるテレビ・ガイドであるビデオナビゲーション、対話型で検索できるディレクトリなど用途は広い。